もったいない・・・・そんな声をいただくことがあります。
穴をあける職人さんも、宝石になっている(研磨されている)ものに穴をあけるのに最初は抵抗があったそうです。
穴あけ職人さんの仕事の多くは、球体につくられたものに穴をあけて、ネックレスをつくったり、片穴をあけてペンダント、イヤリング、ピアスなどにすることがメインでした。
これらの穴あけは、ジュエリーに仕上げるための途中の「作業」の意味合いがあります。
私のお客様の穴あけのご依頼は、完全に「作業」が終わっている、きれいな石に穴をあけることがほとんどです。
穴あけ職人さんは、キレイに研磨してルースとして仕上げたものに穴あけをすることに研磨職人さんに申し訳ないという意識がありました。
「きれいに仕上がっている石に何で穴をあけるの?」「石がもったいないよ」と何回も言われました。
ビーズ作家さんの悩みや工程などをお話して、最初は抵抗があり、頼み込んでやっていただきました。
毎週のように、石を持ち込むようになってから、作家さんが仕上げた画像を職人さんに見せたときくらいからビーズ作家さんの穴あけが「作業」の一つということをなっとくしてくださり、難しい方向の穴あけ、太めの穴あけ等にも親身になって話を聞いてくださるようになりました。
あれから20−25年くらいからのお付き合いですが、職人さんも高齢になられましたが、お客様が〇〇さんにお願いしてくださいというリクエストがあるとお話すると、歳を取るにつれて、集中力が低下してきたり、体力的なものの問題もあるけれど、できるだけ現役で続けるつもりだ、と。でも、難しいものは断ることもあるよ、と。
これからも(できましたらいつまでも)こちらの穴あけ職人さんに引き続き仕事をお願いしたいです。
サンワカツキ 代表 若月兵衛
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